2016
01.08

『10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと』の社会の階層化から考えたこと

読書

 

先日、人としての成長には型が重要だということと、階層化された社会の中では万人が良い型を作る事が難しくなってしまうのだろうなということについて、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのイノベーションと企業家精神を読んだら』をもとに考えた事をまとめてみました。

 

詳しい内容はこちら。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのイノベーションと企業家精神を読んだら』の「人はなぜ成長するのか?」から考えたこと

 

元サラリーマンとしては階層化に対して思う事がたくさんあります。そんな時、階層化について分かりやすくまとめられた書籍がありました。紹介したいと思います。

山口陽平さんの『10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと』です。

 

山口陽平さんの本はよく引用しますが、難しい事を非常に分かりやすくエッセンスをまとめてくれていて、まさにそれが知りたかったと膝を叩く言葉ばかりなのです。

 

山口さんは起業家でコンサルタント、そして思想家でもあるそうなのですがそれも頷けます。内容が非常に的を得ていて、建築的に言い換えると全体のアウトラインを示す”スケッチ”が非常にうまいのです。山口さんは株の分析について書籍を書かれていますが、本当にそのとおりになったんだよといった編集者の余談も聞いた事があります。

早速内容を紹介しましょう。

 

本書は紳士と呼ばれる人物と僕との会話形式で物語調に話が進みます。

分かれつつある「5つの階層」より引用します

「今後、その階層は、大きく5つに分かれるだろう」

地球市民層、都市上位層、都市下位層、地方層、非社会層だ。すでに地球市民層となっている人物、わかるかい?」

「地球市民層・・・」

「日本はもちろん世界を魅了する能力と才能、そして努力と頭脳を持ち、輝かしい実績もある人物」

「誰だろう・・・」

「たとえば、イチローだ」

「あぁ、なるほど!」

「地球市民層はもはや国や地域を選ばない。自由に移動するだろう。時間と空間を意識しないで暮らしている」

「そうですね!ほかの層はどういうふうになっているのですか?」

「たとえば、都市上位なら上場企業の部課長など役職についているクラスや起業家など、都市下位は、伸び悩んでいる中小企業、地方層は君の田舎の両親が住んでいる地域の事を思い出してもらえばいいんじゃないかな」

その階層は何で分けられるんでしょうか?

学歴、職歴、資産、収入、教養、容姿、品位などによって分かれてくる

「結構えぐいですね・・・」

「そうだね。戦後液状化したヒエラルキーが復活する。君がやるべきはその階層化が決定する前に所属する層を決めることだ」

「若者の70%以上、多くの人が、都市下位と、地方層の間にいる」

「僕は都市上位や地球市民を目指したいです」

「それなら、スキルでなく、あり方を磨かなければならない。つまり品位や教養、人間としての成熟だ。回り道をしている暇はない」

「でも、階層化が進むと、もっと大変なことになりますよね」

「そうでもない。階層化はある意味、社会に安定をもたらすだろう」

「安定ですか!?」

「ヨーロッパはすでに階層が固定化されている。ドイツなら中学くらいには人生のパターンが決まるし、英国では生まれた時からほぼ人生のルートは確定している。もちろん例外もあるよ。ベッカムやビートルズのようにね。それに比べれば日本はまだ上位階層に行くチャンスが残されているとも言える」

「僕もベッカムみたいになれますかね」

ただしあと10年以内に階層の蓋は閉じるだろう

「あぁ、不安になってきた・・・」

「上に行くなら今だよ。すでに階層化は始まっている」

 

ここで、今後階層化が進み大きく5つの階層に分かれること、上の階層にいくためには”スキルではなく、あり方を磨かなければならない”こと、ドキッとしますが、あと10年以内に階層の蓋が閉じることを指摘しています。

 

5つの階層について詳しく説明します。

5つの階層について

上に上がるためには

品位、教養、人間としての成熟など”あり方”を磨かなければならない

・地球市民層:時間や空間をあまり意識しない生活を送っている。イチローなど世界で活躍する人物

・都市上位層:上場企業の役職者、起業家など自分への信頼が厚く、自由意志とそれに伴う責任感を持っている

・都市下位層:伸び悩んでいる中小企業。人生受動的に生きており、常に不安感を抱いている

・地方層:地方に住んでいる。安定しているが、視野が狭く、世界を切り開らく力がない

・非社会層:社会倫理や法に対して無関心か敬意を払わない

 

階層は分かりやすくおおまかに分けられています。細かく言えば地球市民層と都市上位層の間に日本市民層などもあると思いますし、業種によっては大企業であっても都市下位層に位置付けられたりもすると思います。

 

山口さんは上の層を目指すなら、品位、教養、人間としての成熟など”あり方”を磨く必要があると述べていますが、この”あり方”が”型”に該当します。この”型”がなければ上の層に入り馴染みそして活躍することは絶対にできません。そのとおりだと思います。

 

そしてドキッとするのは、あと10年以内に階層の蓋は閉じるだろうという指摘ですが、たしかに閉じるだろうなと私も実感しています。閉じるのは上の階層の蓋であって、下の階層の蓋はいつでも開いているというのは書かれていませんが付け加えておきたいと思います。おそらく今後上の階層の蓋を開けるための”あり方(型)”を磨くためには10年単位の時間がかかってくると思います。

 

しかし、この中で一点違うだろうなと思う点があります。それは次の点です。

 

「でも、階層化が進むと、もっと大変なことになりますよね」

「そうでもない。階層化はある意味、社会に安定をもたらすだろう」”

 

この部分は下をあまり見たことがないエリート階層の人の意見かなと思います。今よりも絶対に治安が悪くなると個人的には思います。

 

それは、日本の会社がムラ社会であり上の面子を絶対的に重んじる空気があることと、終身雇用を採用していること、そして非正規雇用者の数がものすごく多いことにあります。社会のシステムの歪みを都合よく非正規雇用社員で調整しているのです。非正規雇用社員の何が悪いのかというと、社会や仕事における責任を学ぶ機会が得られないため、そこから上の階層に這い上がることがものすごく難しく、吹き溜まりとなりやすいことにあります。

 

景気は悪くなりストレスがたまり競争は激しくなるが這い上がるための型を学ぶことはかなり難しいとなれば、あとできることは人の足を引っ張ることだけになります。多くの企業が都合よく非正規雇用社員を使っていますから相対的に治安は必ず悪くなっていきます。

 

そして、都合よく下を使うことで問題が発生したことが明るみに出て社会のシステムが変わり、それが止まるような気がします。それが個人的にはあと10年ぐらい先かなというような気がします。その後ドイツのように中学くらいには人生のパターンが決まる社会が出来上がるのではないでしょうか。ですから、あと10年は徐々に必ず治安が悪くなっていくと思います。

 

これを分かりやすい例で例えるなら、最も混沌としていて競争が激しい階層社会である芸能界を例に挙げればいいと思います。

おそらく魑魅魍魎が住むだろう芸能界が中学生ぐらいで競争が終わり下克上が一切なくなると言われると安定するような気がしないですか?元暴走族で有名な宇梶剛士さんは、芸能界に入り菅原文太さんの付き人を務めていましたが、まず最初に言われたのが人の陰口だけは絶対に言うなということだったそうです。必ず何倍にもなって返ってきて先細りになると言われたそうです。これは、芸能界が競争が激しく”流れ”が非常に複雑で派閥や階層が分かれていることを意味しています。他の派閥や階層に目をつけられ少し足を取られれば奈落まで足を踏み外しかねない世界なのでしょう。最近で言えばベッキーも不倫でイメージが全部崩れ引退危機だと言われていますからね。かなり怖いですね。

 

例えが長くなりましたが、階層化によって今よりも必ず治安が悪くなったあと、10年で上の階層の蓋が閉じてドイツのように中学くらいには人生のパターンが決まる社会が出来上がるような気がします。

 

上の階層にいくための型を学ぶなら今しかないと個人的には思います。

型については思うことがありますのでまた別途まとめたいと思います。

 

それでわ。

 

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