2016
08.06

どういう生き方をしていきたいのかをまず考えること ーしづはら農園さんー

事例収集(農家ヒアリング)

 

石岡市(旧八郷町)の有機農家『田中農園』さんから、茨城県内の有機農新規就農者の中で最も優秀だと伺い、茨城県は水戸市五平町に、ご夫婦で有機農家を営む『しづはら農園』さんに話を伺ってきました。

『しづはら農園』さんは、旦那様の原田さんと奥様の鎮目さんご夫婦で新規就農され6年目だそうですが、かなり成功されています。野菜の取引数量は仮に八郷町の有機農家と比較してもトップクラスになります。秘訣などをお聞きしてきました。

原田さんは山梨の農業法人で研修後、鎮目さんは東京の美大を卒業後、茨城県鯉淵学園農業栄養専門学校の自活研修制度を利用し畑を管理しながら研修後、茨城県水戸市で新規就農され野菜を作っています。

 

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どういう生き方をしていきたいのか?

原田さんは、農業のような仕事で大事なのは、その仕事を通じて自分たちがどういう生活、生き方をしていきたいのかをまず考える事が重要だと言います。

一言で”農業”といっても、栽培方法、品目はたくさんあります。具体的な生活をイメージできるようにしておけば失敗はないということなのでしょう。

 

『農業を通して、自分たちがどういう生活、生き方をしていきたいのかを考えることが重要です。そして、どういう農業がいいのかを大きく決めていくと間違えません。』

『研修期間中を利用して、いろいろな人に話を聞きに行った方いいですよ。自分で初めてしまうとなかなか聞きに行けなくなってしまいます。焦らずにいろいろと見た方がいいです。生活であったりいろいろと。』

『細かい経営のやり方はそのあとでも大丈夫です。』

長く続けている人にはストロングポイントがあります。強みをよく見てください。

 

しづはら農園さんの強み

早速、しづはら農園さんのストロングポイントを整理してみました。

1.なんとなくセンスがある2人

 まず何より二人にはなんとなくセンスがあります。商売するにあたって非常に重要だと思います。

農機具置場や荷作り場はなんと美大卒の奥様が単菅パイプを材料に自分で作ったそうです。

畑は、動物性堆肥は使わずにえん麦や籾殻などの緑肥、米糠を使い栽培しています。水戸周辺の土は水分が多く肥料が抜けにくくそれで足りるのだそうです。土地によって作り方が違う、面白いですね。

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1.夫婦で農業に集中

       茨城県の新規就農について言えば、一人で就農する人が多いです。東京近郊であり仕事もあることから夫婦で取り組むよりも経営の不安定リスクを下げることができます。しかし、2人の方が協力して作業できますから効率が倍上がります。長い資材を扱うと風に煽られたりはしょっちゅうです。そして一番大きいのは、作業と並行して営業することができます。経営基盤を早く固めるためには2人の方がはるかに効率的です。しづはら農園さんは、夫婦で集中して取り組んだから5年程度で成功しているわけですね。1人なら倍以上はかかるでしょう。

2.東京の小さなマルシェで営業

 有機野菜がどこで高く売れるのかを考えた場合、やはり田舎ではなく大都市圏になってくると思います。地元で営業するのではなく、しかも東京の大きなマルシェではなく小さなマルシェで営業をしたそうです。大きなマルシェでは競合が多く埋もれてしまうかもしれないと思ったからなのだとか。1年間だけ営業してあとは口コミで契約を広げていったそうです。

2.リソースを集中する

  畑を管理しながら配達するのは非効率です。配達でなんやかんやと半日はかかりますし不在なら再配達しなくてはいけません。そこでしづはら農園さんでは、地元では野菜セットをなるべく販売しない戦略を取っています。地元の人には、しづはら農園野菜を納めているスーパーや八百屋を紹介し野菜セットは東京で売ると割り切ることで、自分達では配達しない戦略を取っています。

3.土地柄を有効に利用した営業

 水戸市五平町は農業が盛んな土地柄ではありません。有機野菜はかなり珍しかったようで、地元の生協や八百屋さんからニーズがあり、かなりの数量を希望どおりの価格で取引してくれるそうです。配達しなくても畑に取りに来てくれるのだとか。農業が盛んな土地ではないが、県庁所在地でいろいろなお店はある。うまく営業しています。

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土地で生き方もある程度決まる

当然ですが、移住者の多い地域にはある程度開かれたネットワークがあります。原田さんが研修されていた山梨では移住者のネットワークが強いそうです。

 

生き方も考えた上での土地、場所探し、農業を初めてしまってからでは変更するのは容易ではありませんから非常に参考になりました。

 

 

 

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コメント

    • ハラダ
    • 2016年 8月 21日

     本人です。まああまり成功しているとは思ってませんし、たいして売り上げもないですけど
    新規就農者は黒字に出来る人が三割位なので、続けている人は皆トップクラスの人達です。
     昨年一年で20・30歳代の16.5パーセントが辞めていったそうです。
    身近でも結構そういう人を見てきましたし、厳しい業界です。

     あとうちの販売は、茨城4割・他県6割(主に首都圏)です。

     その他細かいところ色々修正というか、もう少しちゃんと伝えておきたいことあるので
    それはまたお会いした機会にお伝えいたします。

    • dondonikouze
    • 2016年 9月 01日

    原田さん、コメントありがとうございます。
    今度お伺いした時にいろいろと確認させてください。
    よろしくお願いいたします。

    • ハラダ
    • 2016年 9月 02日

    こちらこそ書いてくださってありがとうございます。

    ただ言葉はちょっとしたニュアンスで受け取り方が変わるので
    難しいですね。

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