2014
12.17

人事部は見ている -楠木新さん-

会社組織について

サラリーマンを長く経験すると、会社って何を考えてるんだろう?何か人によって言ってることとやってることが違って全然分からないんだよねと思うことってありますよね。

ホームページには、企業ビジョンやら部門別のミッションなどがきれいな図とともに掲載されていますが、あんなところに本音がまったくないことは誰しもが知っているところです。

そんな時に私が最も参考としていたのは、社内の人事異動一覧でした。

なぜ人事異動一覧なのかというと、それを見ることで会社運営から見た組織としての判断の裏側(腹)をほぼすべて読んでいくことができるからです。

・出世の順番や栄転、左遷的な人事異動者から会社が重きを置くポイント

・花形部署に配属、異動する人の学歴や職歴から会社が重きを置くポイント

このようなポイントを支店別や事業部毎に確認していくことで、一枚岩ではない組織の論理を余すことなく知ることができます。

人事異動一覧こそが組織の論理を示す閻魔帳と言っても過言ではありません。

なぜこんなにアホみたいに面倒くさいのかと言うと、成熟した会社にあっては、大きい判断程、ほぼ100点の完璧さが求められるため、誰も本音を言ってはいけない点にあります。

それは、会社の成熟後今まで大きなリスクを取らずに運営されてきたことの裏返しでもあります。創業時代を知る人がいなくなれば、失敗ができない組織に変わってしまっているのです。それは、誰も失敗慣れしていない組織だとも言えます。大きな問題は先送りする発想です。

 

そんなことを思っていた時に、「人事部は見ている」(著者:楠木新さん)を読みました。

 

本書は「人事」の仕事の実態を的確に教えてくれるとともに、曲がり角に立つ日本の雇用や組織について現状をわかりやすく教えてくれます。

また、私のフィールドワークだった上記の人事異動一覧チェックが正しいことを再確認できたとともに、組織の論理について新たな知見を与えてくれた素晴らしい書籍です。

私が気になった点を引用してご紹介したいと思います。

  • 現実の仕事内容と経営学の議論には隔たりがある。矛盾を抱える人間の集団を扱うには、正しいことがストレートに役立ちはしないと思った方が良い。今「会社学」「人事学」が求められている。
  • 人事評価は企業経営の反映である。
  • 客観性、公平性よりも、一緒に働く社員たちから「うん、そうだ」という納得感をどれだけ得られるかがポイントになる。
  • 正社員に対して軽減された雇用リスクは、非正規雇用の社員や下請けの零細企業に勤める社員に分配されていた。このように考えると、最もリスクが少ない生き方は大企業の正社員になることだったのかもしれない。
  • 大企業の内部管理機構で活躍できる能力
  1. 上司に対する接し方
  2. 他部課との調整
  3. 上司の枠内に収まる能力
  • 事業部門に実際の人事権限がある場合と、銀行や保険会社のように人事部にある場合とがある。

ぜひ、ご一読ください。

この書籍からもたくさんのことを学び考えましたので、また別途まとめたいと思います。

 

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