2015
04.20

小商いのすすめ(平川克美さん)

読書

私が所属する小商いメディアラボ必読の書「小商いのすすめ」を読んだ。
本書はビジネス書や経営指南本ではない。著者は「ビジネス現理論」の延長にあるものと述べている。
世界や日本の経済の変遷にふれ、「経済成長」から「縮小均衡」の時代の中での小商いをすすめている。
著者が示す小商いについて引用する。
経済成長論者たちは、世界中を見回してまだ細分化できる余地のあるブルーオーシャンを探しに出た。
しかし、もはやこの地球上にそのような場所はあまり残ってはいません。
あたりまえです。永遠に成長し続けるというのは、心的空間の中でのみ可能な欲望の見る夢でしかないからです。
そろそろこの夢から覚める必要があると、わたしは考えています。
そして、このような時代に、日本人が採用すべき生き方の基本は、縮小しながらバランスする生き方以外にはありません。
だから、小商いなのです。
(中略)
私のいう小商いとは、ビジネスの規模のことではありません。その事業のやり方、社員ひとりひとりが作り出すチームワーク、会社が向いている方向、経営者の信念が小商い的なヒューマン・スケールを軸に組み立てられているということなどのたとえなのです。
(中略)
小商いという言葉は、ヒューマン・スケールという言葉の日本語訳なのです。
著者は小商いを本来自分には責任のない「いま・ここ」に対しても責任を持つことだと説く。
合理主義的には損な役回りをする人がいるから地域に血が通い、共同体が息を吹き返す。昭和時代の日本社会はそういう社会だったそうだ。
戦後の貧困が日本を大人にして、富や欲が日本を子供にした。切れ味の鋭い本だった。
非常に多くのことを学んだ一冊だった。

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